今回制作したTシャツは、どの年代の方に着ていただいても満足していただけるよう、丈夫さとストレスを感じさせない着心地を追求しました。
1枚で十分な存在感を出すために、100%コットンで、厚さは7.0オンスと肉厚なヘビーオンスにしております。
表面は、シャリ感のある糸を使いハリを出しました。
ハリがあると、見た目が良いだけでなく肌離れが良くなるため、通気性が上がり、快適な着心地になります。
裏面は、柔らかさがある右よりの糸を使用することで汗の吸収性を高め、ベタつかない肌触りの良さを追究しました。
表面と裏面の糸の種類を変えた事により、生地がヨレにくく丈夫。贅沢な仕上がりのTシャツになりました。
「井脇織物との出会い。」
日本の歴史、文化を伝えたいという想いから、日本の高い技術に触れることをはじめました。
日本各地の生地産地の展示会などに通い、伝統・技術・モノの良質さに触れていく中、井脇織物さんとお会いしました。
実際に和歌山の工場を見学させて頂き、作業場を見た時、モノづくりに対する職人さんの熱に感銘を受けました。
編機の構造は、見ただけでは理解出来ないほどの複雑さで、その編機を扱える事自体、職人さんにしか出来ない特別な技術だと感じました。
『井脇)モノ作りにおいて、モノの良さを追求する事は当たり前の事。特別な事をやっている訳ではない。』
その言葉を聞いて、モノ作りに対する姿勢に感動し、胸が熱くなりました。
80年もの間、その当たり前の事を当たり前にやり続けてきた、実績・知識・技術が井脇織物さんにはあります。
そして、このような工場が積み重ねてきた経験が、今の日本の技術を支えているのだと感じました。
「この出会いを通して学んだこと。」
モノ作りは、たくさんの方と関わることで、はじめて実現可能になります。
それぞれの分野のプロが、最大限の努力・技術を駆使して、モノが作られます。
ただ、それは特別なことではなく、関わった全ての人が心を通わせ、信頼を築くことができた時に、ようやく ~思入れ~ が生まれます。
そして、その思入れが特別なモノを作るのだと、私は感じました。